「Vision」を明確に
こんにちは!
先日、あるイベントで「なぜ理想のスポーツを仕事にできる学生は50%にも満たないのか?」
についてプレゼンをきく機会がありました。
ではなぜ50%未満の人はスポーツを仕事にできたのか。
理由は単純でした。
「Vision」が明確であり、そこから逆算できているかどうか。 ということでした。
今回は「Vision」に重点を置いて、それを明確にすることの大切さについて書いていきたいと思います。
これはスポーツ業界に限らず全てのことに共通することだと思うので是非最後まで読んで頂けたらなと思います。
突然ですが、先日参加したイベントで最初にされた質問をみなさんにしたいと思います。
ある日、少年Aと大人Bがいました。
少年A「将来はプロサッカー選手になりたい!」→プロを目指し練習。
大人B「将来はプロサッカー選手になりたい!」→プロを目指し練習。
少年Aと大人B、どちらの方がプロになる可能性があると思いますか?
その状況にもよりますが普通に考えて可能性的に少年Aだと自分は思います。
でも、これだとまだわからないですよね。
では、これはどうでしょう。
少年A「将来はプロサッカー選手になりたい!」→プロを目指し練習。
少年H「将来はプロサッカー選手になる!セリエAに入団する!10番で活躍する!」→プロを目指し練習。
どちらの方がプロになる可能性が高いと思いますか?
当然、少年Hですよね。 笑
なぜなら少年Aに比べ少年Hの方が明確な目標があるからです。
皆さんお気づきの通りこの少年Hは前回の記事でも登場した、本田圭佑選手です。
前回の記事を見てない人は是非読んでください!
今回も、本田選手を例にあげていきたいと思います。
本田選手と言えば、小学校の卒業文集に「将来はセリエAで10番をつけて活躍する」という明確な目標を書き、それを見事に実現させた逸話が有名です。
以下、本田選手の卒業文集の内容です。
「将来の夢」本田圭佑
ぼくは大人になったら、世界一のサッカー選手になりたいと言うよりなる。
世界一になるには、世界一練習しないとダメだ。
だから、今、ぼくはガンバッている。
今はヘタだけれどガンバッて必ず世界一になる。
そして、世界一になったら、大金持ちになって親孝行する。
Wカップで有名になって、ぼくは外国から呼ばれてヨーロッパのセリエAに入団します。
そしてレギュラーになって10番で活躍します。
一年間の給料は40億円はほしいです。
プーマとけいやくしてスパイクやジャンバーを作り、世界中の人が、このぼくが作ったスパイクやジャンバーを買って行ってくれることを夢みている。
一方、世界中のみんなが注目し、世界中で一番さわぐ4年に一度のWカップに出場します。
セリエAで活躍しているぼくは、日本に帰りミーティングをし10番をもらってチームの看板です。
ブラジルと決勝戦をし2対1でブラジルを破りたいです。
この得点も兄と力を合わせ、世界の強ゴウをうまくかわし、いいパスをだし合って得点を入れることが、ぼくの夢です。
(引用元:伊紙、本田圭佑の小学校卒業文集を紹介「10番で活躍します」より)
感じて頂けましたでしょうか?
ここまで明確な「Vision」を既に小学生のころから持っていたのです。
本田選手以外にも、野球のイチロー選手とかもそうですね!
特にこの卒業文集で注目すべきは点は、「具体的な数字などが明確に書いてあること」です。
「ヨーロッパのセリエAに入団」「レギュラーになって10番」「給料は40億」「プーマと契約」など、かなり具体的に出しているのがわかりますよね。
将来の夢に対してここまで具体的に出すことができるのは、将来に対する明確なVisionがなければまず不可能だと思います。
試しに今の自分の5年後、10年後の夢を具体的な数字を使って書いてみようとすればわかると思います。
明確なビジョンがなければここまで具体的な数字を書くことは難しいです。
そしてもう一つ注目してほしいポイントは、一行目の「なりたいと言うよりなる。」という言葉です。
「達成したい」ではなく「必ずなる」という強い気持ちがこの表現からもよくわかります。
「Vision」を描くときにとても重要なことは「すでに自分が達成しているイメージを持つ」ということです。
人間の脳というのは「よりリアルに感じることを現実と感じる」ようにできているそうです。
例えば、ホラー映画で怖いシーンをみた時。
怖くて震えたり、手に汗握るのはその場面を脳が現実と感じているからです。
物理的にはただの動画にすぎませんが、脳が現実だと勘違いをしているのです。
それにも関わらずそのシーンを脳は現実だと感じて実際に怖くて震えたり、汗がでます。
これと同じように将来の明確な「Vision」を脳に刷り込ませると、脳はそれを現実だと感じるようになるそうです。
将来のビジョンが明確になればなるほど、「今の自分」ではなく「将来の自分」を現実に感じるようになり、
「今の自分」と「将来の自分」にギャップが生まれます。
そのギャップに不快感を感じるようになり「一刻も早くそのギャップを埋めたい」という働きを脳が勝手にし始める。
これこそが、具体的な「Vision」を描くことで、どんどんそのビジョンの達成に近づいていくメカニズムだそうです。
おそらく、本田選手はすでに自分がイタリアの名門クラブに入団し、10番をつけて活躍しているイメージが明確に描けていて、だからこそ具体的な年俸の話などが自然と見えていたのだと思います。
でもいくら明確な「Vision」を持っていても、それを達成しようとする中で上手くいかないことってありますよね。
ここで今日も彼の名言を紹介します。 笑
「挫折は過程、最後に成功すれば挫折は過程に変わる。だから成功するまで諦めないだけ。」
実は本田選手が言ったこの言葉、発明家のエジソンも同じようなことを言っていました!
「失敗したわけではない。それを誤りだと言ってはいけない。勉強したのだと言いたまえ。」
発明をする時に実験に失敗するのは「すべて成功への過程である」とエジソンは言っています。
失敗は失敗してしまうやり方を学ぶ為に必要な「過程」であり、
その「過程」がなければ絶対に成功へとたどり着くことはできない。
「失敗や挫折は全て成功への過程」という考え方が重要です。
つまり、Vision達成に向けて努力を続けるために必要になる考え方は「失敗や挫折は全て成功への過程である」という認識をもって行動をしていくことです。
夢を実現した人には何かしらの特徴があり、その特徴は全てのことにおいて共通だと思います。
ゴールビジョンを決めるのは簡単なことだけど、そこにどういった形でアプローチしていくのか、そのためにはいくら(お金)必要なのか。
もっと現実的な部分をVisionから逆算していかないといけないなと思いました。
自分には「指導者になる」というゴールビジョンがあります。
最近、サッカースクールのアシストタントコーチとして働き始めましたが、始める前と比べて、将来のことを生活の中で意識するようになりました。
毎日意識するというのは難しい事ですが、アルバイトを自分の将来につながるものにすることによって生活の中で意識していくことができます!
みなさんもなにか将来やりたいこと、なりたいものがあれば、「Vision」を明確にして、それを達成するために毎日意識しながら生活してみてはいかがでしょうか!
ここまで読んで下さった方、ありがとうございました。
では!
(指導者を目指すキッカケができた日の1枚。 右から2番目 当時高校2年生)